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サトウキビの脂質から燃料
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イリノイ大学を中心とする研究グループが、サトウキビの葉や茎から取れる脂質の量を遺伝子組み換え(GM)技術によって大幅に増やし、バイオディーゼル生産に使う研究に取り組んでいる。
 
 ■生産性は大豆の5倍超
 
 グリーン・カー・コングレスによると、学術誌「バイオカタリシス・アンド・アグリカルチュラル・バイオテクノロジー」に掲載された論文では、GMサトウキビは糖分の量も多く、これをエタノール生産に使える可能性があるという。このため1エーカー当たりの生産性は大豆の5倍以上、トウモロコシの2倍に上ると予想され、通常トウモロコシや大豆が育たないメキシコ湾岸の耕作限界地でも栽培できるという大きな長所もある。
 
 研究チームは、最初に遺伝子組み換えを行ったサトウキビの品種を分析した。手順としては、ジューサーを使ってサトウキビに含まれる糖分全体の約90%、油脂分の60%を採取し、エタノールを作るために発酵させた後、有機溶媒を使って油分を抽出した。チームは、油脂と糖分の分離法で特許も取得している。
 
 チームを率いるイリノイ大学のスティーブン・ロング教授は「コンピュータ・モデルに基づく予想では、油脂の生成量が増えれば糖分の生成は減ると見込まれたが、糖分の生成を減らすことなくより多くの油脂を生成できることが分かった。これは、この植物の最終的な生産性が当初の予想を上回る可能性があることを意味する」と話す。
 
 ■油脂量が167%も増加
 
 このプロジェクトは「Plants Engineered to Replace Oil in Sugarcane and Sweet Sorghum(PETROSS)」と呼ばれ、当初イリノイ大のカール・R・ウーズ・ゲノム生物学研究所で立ち上げられた。 PETROSSプロジェクトや関連研究は、エネルギー省のエネルギー高等研究計画局(ARPA-E)の支援も受けている。
 
 これまでの研究では、2種類のGMサトウキビからそれぞれ0.5%、0.8%の油脂分を収穫しており、その量は非GMサトウキビよりそれぞれ67%、167%多い。油脂の成分構成は、油を得るために遺伝子組み換えが行われている海草や藻など他の植物性原料と同じだという。
 
 PETROSSは現在、油脂分が13%に上るサトウキビを作っており、このうち8%はバイオディーゼルに変換できるトライアシルグリセロールとなっている。プロジェクトの経済分析によると、油脂分が5%のサトウキビでも、1エーカー当たりのバイオディーゼル生産量は大豆より123ガロン多く、エタノール生産量はトウモロコシより350ガロン多くなる。
 
 プロジェクトでは最終的に、コンピューター・モデルによる理論上の上限である油脂分20%のサトウキビ開発を目指しており、これを実現するために投資家を募っている。

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